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vol.156『どこまで拡大する?大豆ミート』

2022年に「うにのようなビヨンドとうふ」(相模屋食料社)が発売され、回転寿司でこの商品を流しても気付く方は少ないのではと思ったほどでした。
先日の土用の丑では、うなぎ売場の一角に魚のすり身から作られた「うな次郎」(一正蒲鉾社)が並んでおり、昔は「なんちゃって〇〇」と言われていましたが、「〇〇のような」とか「まるで〇〇」というレベルに技術が進化していると思います。

参考)
https://sagamiya-kk.co.jp/beyond_uni/
https://www.ichimasa.co.jp/products/unajiro/

今回はそんな商品の先駆けである代替肉、いわば「大豆ミート」について分析してみました。
近年、「大豆ミート」はコレステロールゼロなどの健康的価値や、持続可能な食糧供給が出来るようになる事で注目されています。

「大豆ミート」カテゴリーはMy属性機能を使い下記を使用しました。
使用データ:RDS全国及び首都圏スーパー、金額は100店舗当たり金額
抽出対象カテゴリー:JICFS分類(加工食品、生鮮食品、菓子類、その他食品)
抽出条件:大豆ミート(MEAT)、大豆肉、大豆のお肉、ソイミート、ダイズなど
抽出SKU:546
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・2018年と2022年を比較すると、金額では約3倍、SKU数では約5倍と市場が拡大していることがわかります。
・全国の中でも、新しいカテゴリー/商品に敏感に反応やすい首都圏エリアは、全国に比べ店舗当たり大豆ミートは金額で20~50%多くなってます。

「大豆ミート」と言われ、商品名が思い浮かぶ方は少ないのではと思います。
ではどのような商品があるのか売れ筋ランキングを見てみましょう。

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2018年はダイズラボブランドのマルコメ社商品(黄色)の寡占状態でしたが、2022年には大手ハムメーカーが参入しており市場が活性化しています。
しかし、単品別の前年比に着目すると、2018年ほどの勢いはなく落ち着きを見せ始めています。ここから衰退期に移るという事ではなく、スーパーマーケットトレードショーなどの商品展示会でも、大手ハムメーカーは大豆ミートに注力されていましたのでさらなる拡大が見込まれ、まだまだ成長期と言えます。
食肉という市場規模を考えると、まだ導入期なのかも知れないと思うほどです。

大豆ミートの似たような事例としてアイスカテゴリーでの「豆乳系アイス」が挙げられます。
2008年にクラシエフーズ社がコレステロールゼロの豆乳「Soy(ソイ)」を発売し、今夏ハーゲンダッツ社が首都圏限定で「GREEN CRAFT(グリーンクラフト)」を発売しました。
大手の参入のインパクトは下記の通り6倍以上にもなり、今後も期待されます。

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※8~12月は予測値:1~7月の実績値と季節指数を考慮

売場を見ますと、豆乳系アイスは他の低糖質アイスなどと健康系のくくりとしてまとまって展開されていました。

話を大豆ミートに戻します。今後の市場拡大の為には、売場の改善が必須だと考えます。
スーパーを30店舗近く見ましたが、ある商品は乾物コーナー、ある商品は豆腐売場など温度帯に応じてバラバラに展開していました。
冷蔵の商品を常温には置けないため、部門をまたぐ問題もあると思いますが、冷蔵売場に「大豆ミート商品をコーナー化して展開する」事がいいと思います。
「肉」と「大豆ミート」。価格、栄養素、味などを考慮し、TPOに応じて賢く使い分けして食を楽しんでみてはいかがでしょうか?

参考)筆者おすすめの大豆原料の商品
https://www.kracie.co.jp/products/foods/10179061_21123.html
https://sagamiya-kk.co.jp/products/beyond_karubi.html


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