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vol.73 『インスタントシチューに見る売上と各種データとの相関』

商品やカテゴリーの売上は年間を通して一律ではなく、季節によって様々に変動するのが一般的です。特に気温や年間行事に左右されやすいカテゴリーはその変動が顕著となっています。 この年間の季節的な変動を表す指数を季節指数といいます。

下記のグラフは2016年度のRDS全国の売上を元にシチューの季節指数をPOS分析ソフトPlano-POS・Planogrammerで算出したものです。
Plano-POS・Planogrammerを使用すれば、このような季節指数は誰でもボタン一つで容易に資料化してくれます。

■インスタントシチュー2016年度52週季節指数

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インスタントシチューは真夏のピークを迎えるお盆の時期を過ぎると、売上がグングンと上がっていきます。単純に夏はカレー、冬はシチューといったイメージもあるとは思いますが、シチューの売上と気温との関係もかなり相関がありそうです。

今年の夏、7月は暑かったのですが、8月は例年になく涼しい日が続きました。特に東京では8月連続降雨日数が21日と、観測史上2位ということで気温の低い日が続きましたので、京浜の前年の気温差とインスタントシチューの売上前比の相関をRDS京浜のデータを使用して算出してみました。前年との気温差とインスタントシチューの売上前年比が、見事に相関しているのがわかるかと思います。

■インスタントシチュー 売上前年比と前年気温差

2017年京浜7月第1週~9月第3週 
※気温差は東京の前年週平均気温との温度差
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最近では気象庁の気温の予測も精度が高まって来ているようですので、シチューなどのように気温との相関が顕著なカテゴリーに関しては気温や天気の予測を元に積極的に売場から仕掛けをすることで大きな売上につながることも考えられます。

例年と比較して気温が低い今年は、インスタントシチューの出だしが好調なのですが、好調な要因はどうも気温だけではないようです。
インスタントシチューのカテゴリーではなかなか大型新製品が出て来ないのですが、今年はハウス食品から、まさかのご飯にかけて食べるシチュー「シチューオンライス」が8月14日に発売となりました。

インスタントシチューの季節指数が伸びてくるお盆明けを狙っての発売とは、さすがマーケティングに強いハウス食品ですね。
インスタントシチューに於けるハウス食品のシェアは7割強なのですが、今年はもともと好調な上に「シチューオンライス」の効果で大幅にシェアを伸ばしています。

■ハウス食品シェア推移とシチューオンライス売上

2017年RDS全国7月第1週~9月第3週 
※売上は100店舗当たり金額(円)
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ハウス食品のようにカテゴリーNO.1の企業は、ぜひ今回の「シチューオンライス」のようなカテゴリー全体の活性化につながる生活スタイルの提案を、商品はもちろん売場からも積極的に実施して頂けると、世の中が少し楽しくなってくるような気がします。

最後に「シチューオンライス」の効果かどうかは素人なのでわかりませんが、ハウス食品の株価も「シチューオンライス」の売上と共に上昇傾向にあるようです。

■ハウス食品株価推移とシチューオンライス売上

2017年RDS全国7月第1週~9月第3週 
※売上は100店舗当たり金額(円) 株価は週平均(円)
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Plano-POS、PlanogarammerとRDS市場データで単品別やタイプ別に世の中でどのようなものが売れているのか簡単にわかるので、気象データ、株価データなど様々なデータと組み合わせて相関を見てみると、案外面白いかもしれませんね。


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2017年9月29日 18:18

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