vol.33　『今冬の鍋つゆの売行き速報』

　前回の更新から約2か月の期間を空けてしまい、大変申し訳ございませんでした。
　今回は今シーズンの鍋つゆの売行きをRDSの市場データを使って追ってみました。
　また、前回vol.32で行なった今シーズンの鍋つゆトレンド予想は当たっていたのか？、その検証もしてみましょう。

　図1は今年の7月6日以降の鍋つゆの週別販売金額推移です。今年の実績を前年同週と比較すると、9月に入ってから前年を上回るペースで売れています。冷夏など気候の影響や、めんつゆから鍋つゆへ商品の入替えが昨年より早かった等売場の状況から、昨年よりも早い時期に鍋つゆを購入する人が増えたのではないかと推測されます。

図1 鍋つゆ週別販売金額推移（2009年7月6日～2009年11月8日と2008年7月7日～2008年11月9日　RDS全国より）

　前回の記事では、今シーズンの新商品数の割合を風味別に整理したところ「ちゃんこ」が最も多く、中でも塩味が多かったことから、今年のトレンドは「塩ちゃんこ」と予想したのですが、結果はどうだったでしょうか。
　下の図2は直近3か月の鍋つゆの風味別売上実績です。　
　「ちゃんこ」は前年と比べて鍋つゆの中での構成比は伸びてはいるものの、前年から1.1%のアップにとどまっています。
　今シーズン、鍋つゆの中での構成比を最も伸ばしているのは「カレー」で、前年から5.1%アップしています。昨年認知度が高まり、今年はさらにブレイクした形になっています。
　今年のトレンドは「塩ちゃんこ」ではなく「カレー」でした。しかし「カレー」のように、今年は育成期間で来年ブレイクということも考えられます。今後の成長に期待したいと思います。

図2 鍋つゆの風味別売上実績（2009年8月～10月と前年同月　RDS全国より）

　ランキングを見ると、ハウスのカレー鍋つゆが上位に2品ランクインしています。
　また、7位に最近話題のトマト鍋がランクインしています。キムチや寄せ鍋の定番鍋が並んでいる中、定番以外の変わり鍋であるにもかかわらず上位にランクインしているということで、トマト鍋は今後新たな定番となるのか、楽しみです。

図3 鍋つゆ売上ランキング（2009年8月～10月　RDS全国より）

(株)マーチャンダイジング・オンでは、JICFS/RDSデータ（商品 及び POSデータ）を、月額68,000円という格安料金にて提供しております。このランキング表は、弊社POSデータ/棚割分析ソフト『Planogrammer』『Plano-POS』を使用して作成いたしました。

2009年11月27日 09:23