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vol.23 『高収入世帯で牛乳の販売数増』

 消費減少が続いている牛乳ですが、高収入世帯で販売数量が増加しています。RDS年収別POSデータで見ますと、年収500万円以上1000万円未満の間で前年比の販売数量が約120%増加しています(図1.以下図1と2は各年とも1月から11月の集計)。

図1. 2006年~2008年 年収別牛乳の売上数量と前年比の推移(RDS年収別POSデータより)

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 飲用理由や飲用場面が似ている野菜飲料について、同じく年収別売上数量の推移を見てみると年収700万円以上1000万円未満の区分で、前比90%、年収1000万円以上の区分で前比83%と700万以上の区分での落ち込みが目立っています(図2)。

 

図2. 2006年~2008年 年収別野菜飲料の売上数量と前年比の推移(RDS年収別POSデータより)

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 また、年齢世帯別に牛乳の数量実績を見てみるとファミリーと単身若年世代が多く暮らす地域で伸びています(図3)。このようにPlano-POS、PlanogrammerにRDS商圏POSや、RDS年収別POSデータを取り込めば、高収入世帯が多く住む地域では何が伸びているか、ファミリー世帯が多く住む地域では何が売れているかということが分析できます。さらに商圏分析ソフトMap-Quickを組み合わせることにより、商圏特徴を把握するのと同時に、その商圏内ではどのような商品が支持されているかが判るので、より具体的な提案に結びつけることができます。

図3. 2008年11月 年齢世帯別牛乳売上金額実績(全国RDSスーパー調べ) 単位:千円

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 高収入世帯や単身若年、ファミリーといった年齢世帯の間で牛乳の販売数量が伸びているのは野菜飲料の価格の上昇が牛乳に割安感を与えたのでしょうか。それとも野菜飲料ユーザーが昨年から続く輸入野菜の残留農薬の問題を嫌って、安全性の視点から牛乳に流れたのでしょうか。理由は単なる価格上昇の問題だけではなさそうです。
 今回の牛乳の売上上昇とは関係ありませんが、中国では日本産牛乳の販売が好調で輸出が3~5倍に増えたそうです。有害物質メラミンの乳製品混入が発覚し、安全性への関心が高まり、中国の富裕層や日本人向けに輸出していた牛乳が売り切れ続出とのことです。家族の健康を思う気持ちは日本も中国も共通ですね。

参考資料1. 2005年12月~2008年11月 月別牛乳売上金額と前年比の推移(全国RDSスーパー調べ)

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参考資料2. 2005年12月~2008年11月 月別牛乳平均売価推移(全国RDSスーパー調べ)

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 市場の売上実績や前年比、平均売価の推移はPlano-POS、PlanogrammerにJICFS商品マスターとRDS市場POSデータを取込み、JICFS分類から「牛乳」や「野菜ジュース」のサブカテゴリーを選択するだけで簡単に分析することができます。

参考資料3. 2005年12月~2008年11月 月別野菜飲料売上金額と前年比の推移(全国RDSスーパー調べ)

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参考資料4.2006年12月~2008年11月 月別野菜飲料平均売価推移(全国RDSスーパー調べ)

trend023_4.jpg 2008年12月22日 12:45

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