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vol.191『生鮮野菜高騰で何が買われた? RDS市場POSデータから見る消費者の代替消費』
相次ぐ食品の値上げに加え、テレビのニュースなどで「生鮮野菜の高騰」を耳にする機会が増えました。スーパーの売り場で野菜の価格を見て、「え?」とびっくりした方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、RDS市場のPOSデータを使用して、生鮮野菜が高騰する中、消費者は代替として何を買い求めているのか?検証してみたいと思います。
ちなみに、私自身が消費者として真っ先に思い浮かべたのは「冷凍野菜」でした。まずはその仮説をもとに、実際の購買データを見ていきましょう。
特に着目したのは「冷凍ブロッコリー」の伸びです。RDS市場POSデータを見ると、前年同月比で4月は109.1%、5月は117.7%と、4月以降一貫して前年を大きく上回る結果となりました。。
背景には、2026年4月に農林水産省がブロッコリーを約50年ぶりに「指定野菜」へ追加し注目が高まったこと、そして春〜夏の天候不順や猛暑による生鮮ブロッコリーの高騰があります。生鮮野菜の価格高騰が続く中、冷凍ブロッコリーの販売金額は4月以降、前年を上回って推移しています。生鮮野菜の代替として冷凍野菜が選ばれている可能性も考えられます。
ブロッコリーへの関心が高まる一方で、生鮮品の価格変動や冷凍食品の保存性・調理の手軽さなども、購買に影響している可能性があります。一方で、調理不要でより手軽に野菜の栄養を取り入れられる手段として、「野菜ジュース」や「トマトジュース」といった飲料カテゴリーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
そこで実際のRDS市場POSデータを分析してみたところ、同じ「野菜飲料」でありながら、この2つの間で実績に大きな差が出ていることが分かりました。
なんと「トマトジュース」は、直近12か月連続で前年を上回る結果となっており、特に生鮮トマトが高騰となった夏の終わり(8月〜9月)には、8月が前年比122.3%と前年を大きく上回る結果となりました。
一方で、同じ棚に並ぶ「野菜ジュース」のデータを見ると、年間を通じて前年比80%〜90%台と苦戦が続いています。
これらの動きから、改正5日前の9月26日頃から販売数量の弱含みが目立ち、買い控えの可能性を示す動きが見られました。改正後の増加には、その反動が含まれる可能性もあります。
なぜ「野菜ジュース」ではなく「トマトジュース」なのか?
同じ野菜飲料でありながら、なぜこれほどまでに明暗が分かれたのでしょうか。
生鮮トマトの高騰により「生のトマトが手に入りにくい」「高すぎる」という状態となった際、消費者は単に水分補給として飲むだけでなく、「スープや料理のベース(トマト缶代わり)」として、また「GABAやリコピン等の機能性を期待した確実な栄養補給」として、用途の広いトマトジュースを「指名買い」したと考えられるのでないかと思います。
今回の分析では、冷凍ブロッコリーやトマトジュースの販売が伸びる一方で、野菜ジュースは前年を下回るという、カテゴリーごとの違いが明らかになりました。
物価高が続く中、価格だけでなく、保存性、調理の手軽さ、健康への関心など、消費者の商品選択にはさまざまな要素が関係していると考えられます。
このように、POSデータを活用することで、身近な商品の販売動向やカテゴリー間の違いを具体的な数値で確認できます。
市場の変化をデータで捉え、次の商品提案や営業活動に役立ててみませんか?
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