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vol.190『【RDS-POS速報】酒税改正直後、ビール販売数量19.5%増 新ジャンルは35.1%減』

全国スーパーPOSで改正前後を分析。9月下旬の販売数量の弱含みと、主要商品の動きを日別・商品別データで確認。

株式会社マーチャンダイジング・オンは、市場POSデータサービス「RDS-POS」を用いて、2026年10月1日の酒税改正前後におけるビール類・RTDの販売動向を分析しました。
改正直後の10月1~3日を、曜日を合わせた前年同期と比較すると、ビールの販売数量は+19.5%。一方、発泡酒は-25.6%、新ジャンルは-35.1%、RTDは-13.2%となり、カテゴリーによって異なる動きが確認されました。

・2026年10月、ビール系飲料の酒税が一本化

10月1日の改正では、ビール系飲料の酒税率が350ml換算54.25円に一本化されました。ビールは税負担が軽くなり、麦芽比率25%未満の発泡酒や新ジャンルは税負担が増える方向となりました。チューハイ等の「その他の発泡性酒類」も、350ml換算で28円から35円へ引き上げられています。
税率の変化が店頭価格にどの程度反映されるかは、商品や販売条件によって異なります。以下では、実際の販売動向を確認します。

・改正後、ビールとその他カテゴリーで動きが分かれる

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図1 比較期間の長さは異なります。各期間の数量を、曜日を合わせた前年の対応期間と比較しています。

ビールは、改正前の9月の数量前年比-5.0%から、改正後3日間では+19.5%へ転じました。発泡酒は-4.1%から-25.6%、新ジャンルは-15.2%から-35.1%、RTDは-3.2%から-13.2%へと、前年割れ幅が拡大しています。
今回の速報値だけで、酒税改正による需要シフトが定着したと判断することはできませんが、改正前後でカテゴリー間の販売動向に違いが表れています。

・ビールの買い控えはいつから? 9月26日頃から数量の弱含みが目立つ

日別の販売数量を前年の同じ曜日と比較すると、9月下旬の動きが見えてきます。9月21~23日は前年を上回り、21日は+3.9%、22日は+18.8%、23日は+17.0%でした。
一方、9月24日は-2.0%、25日は-3.6%と前年同曜日を下回りました。その後も26日-17.8%、27日-11.2%、28日-10.8%、29日-20.1%と、4日連続で前年を大きく下回っています。

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図2 ビールの日別販売数量と前年同曜日比(2軸グラフ)。灰色・赤色の棒はそれぞれ2025年・2026年の販売数量(左軸)、青色の折れ線は前年同曜日に対する数量前年比(右軸)です。破線は10月1日の酒税改正のタイミングを示しています。

10月1日の酒税改正後は、1日+22.3%、2日+17.3%、3日+19.3%と、3日連続で前年同曜日を上回りました。グラフでも、改正前の数量の弱含みから、改正後の増加へと動きが変わった様子を確認できます。
これらの動きから、改正5日前の9月26日頃から販売数量の弱含みが目立ち、買い控えの可能性を示す動きが見られました。改正後の増加には、その反動が含まれる可能性もあります。
ただし、POSデータだけでは消費者の購入意図までは分かりません。天候、販促、店頭価格、前年の販売状況なども影響するため、買い控えの開始日や酒税改正との因果関係を断定することはできません。

・主要ビール商品でも数量が伸長。一番搾り350mlは+57.2%

商品別に見ると、改正後3日間では主要ビール商品の中にも、販売数量が前年を大きく上回った商品が確認されました。

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図3 4商品を例示した比較です。市場全体の伸長率ランキングではありません。いずれも単缶商品を対象とし、6缶パック・ケース商品は含みません。

キリン 一番搾り350mlは+57.2%、サントリー生ビール500mlは+49.4%、サッポロ 黒ラベル500mlは+48.5%、アサヒ スーパードライ350mlは+20.7%でした。カテゴリー全体だけでなく、商品ごとの動きにも差があります。
なお、キリン 一番搾りはリニューアルに伴い、10月1日からTVCMが放映開始されましたので、その影響もありそうです。
今後は、これらの伸びが改正直後の一時的な反動増なのか、ビールへの需要シフトとして定着していくのか、10月以降の推移を継続して確認する必要があります。

・2027年4月を見据え、飲食料品の消費税率引下げ改正案にも注目

2026年9月15日に閣議決定された大綱では、2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間、対象となる飲食料品の消費税率を1%(国・地方合計)へ引き下げる改正案が示されています。酒類は対象外です。
国税庁の案内は、今後、法案が国会に提出され、審議を経て可決・成立した場合の内容です。本記事では、2026年10月6日時点の改正案として紹介しています。
仮に実施され、食品の店頭価格が広く変化した場合、購入数量、メーカー・ブランドのシェア、酒類など対象外カテゴリーへの支出にも変化が生じる可能性があります。実施直後だけでなく、数カ月後まで市場を追うことが、メーカー・卸・小売業にとって重要な分析テーマになります。

・制度変更の影響を、実際の市場データで確かめる

税制改正や価格改定の影響は、事前の予測に加え、販売実績で確認することが重要です。今回の分析では、カテゴリー別の違い、改正直前の日別の弱含み、商品別の伸長率まで把握できました。
改正前後の変化を、カテゴリー・メーカー・ブランド・商品別に継続して追うことで、一時的な反動と中長期の市場変化を見極める材料になります。

・RDS-POSで、市場の変化をいち早く把握

「RDS-POS」は、全国のスーパーなどの販売実績をもとに市場動向を分析できる市場POSデータサービスです。食品・日用品に加え、生鮮・惣菜を含む幅広いカテゴリーを横断して分析できます。
カテゴリー別の金額・数量推移、商品・メーカー・ブランド別の販売動向、平均売価、新商品の動向、前年・前週比較、中長期の市場トレンドなどを確認できます。スーパーの日別データにより、「いつ市場が動いたか」を捉える分析にも活用できます。
当社では今後も、RDS-POSを活用し、酒税改正後のビール類・RTD市場をはじめ、制度変更や価格変化に伴う販売動向を継続して発信してまいります。

・30分で分かる! 無料オンライン「RDSガイダンス」開催中

今回の酒税改正分析のように、「市場でいつ・何が・どのように動いたのか」をRDS-POSでどのように確認できるのか、約30分の無料オンラインガイダンスでご紹介します。市場POSの新規導入や、現在ご利用中のサービスとの比較をご検討の方も、ぜひご参加ください。
▶ RDSガイダンスの詳細・お申し込みはこちら

・データについて

分析サービス:RDS-POS/対象:全国のスーパーマーケット業態
改正前:2026年9月1~30日(前年:2025年9月2日~10月1日)
改正後:2026年10月1~3日(前年:2025年10月2~4日)
日別グラフ:2026年9月21日~10月3日。前年は曜日を合わせて比較。

※改正後は3日間の速報値です。天候、販促、商品改廃、店頭価格、前年の販売状況なども販売実績に影響します。本データのみをもって酒税改正との因果関係を示すものではありません。
※「新ジャンル」はRDS上のカテゴリー分類です。酒税法上の区分とは異なります。

制度に関する参考資料(2026年10月6日確認)
財務省「酒税に関する資料」
国税庁・財務省「消費税率引下げ特設サイト」

市場POS RDSデータを活用することで、市場動向を把握することができます。
※さらに詳しい資料・細分類でのランキングデータをご希望の方はこちらから
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