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vol.182『SKU数で見るカテゴリーの動向』

 皆様、普段市場データはどのように活用されているでしょうか。
マーケットの動向を定点で把握する指標として、金額や数量の前年比・構成比はもちろん、単品での分析となると自社・競合商品の取扱店率や平均売価なども確認されている方は多いかと思います。私も気になるカテゴリーや商品を調べるときはそういった数値を参考にしています。
 RDS市場データには、これらに加えて「SKU数」という分析項目もあります。指定の分析期間内で1度でも販売実績があればJANコード単位でカウントするものです。
商品の改廃や価格改定に伴うJAN変更など、カテゴリーによって様々な動きがあるか中で、年単位で追っていくとSKU数という視点でもカテゴリーの成長性や市場における注目度といった側面も見えてくるのではないかと考えました。
 今回は筆者の興味が先行して少し実験的な内容になりますが、年末年始のひと息つくタイミングでお読みいただければ幸いです。

◆データ抽出条件
・期間:2021年1月~2025年10月
・対象業態/エリア:RDSスーパー全国
・対象カテゴリー:MD分類での食品全件
・実績単位:100店舗当たりの販売金額、SKU数

【食品カテゴリー全体での動き】
 まずは食品カテゴリー全体での推移を見てみます。(図1)

【図1】

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 2021年から2024年の推移を見てみると、値上げの影響もあり金額は毎年伸長しています。SKU数も2021年から2023年にかけて増加傾向が見られましたが、2024年はやや減少しました。2024年は前年ほどの値上げラッシュではなかったようで、SKU数の動きにも表れているのかもしれません。

 1点注意事項として、RDS市場データではインストアコードで販売されている「惣菜」「生鮮」「卵」に関してはJANコードを1つに集約して実績をサマリーしています。そのため金額推移は確認できますが、これらのカテゴリーではSKU数を算出することができません。食品全体でのSKU数はあくまで参考値としてご覧ください。

【食品細分類単位での動き】
より細かいカテゴリー単位で見ていただくと、様々な発見がありそうです。(【図2】)
 2021年から2024年にかけて金額が伸び続けているだけでなく、SKU数も増え続けているカテゴリーはあるのでしょうか?金額・SKU数それぞれ各年の前年比100%以上のカテゴリーで絞ってみます。

【図2】

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 MD分類の食品・細分類は全部で519分類ありますが、そのうち金額・SKU数が2021年~2024年で伸び続けているのは40分類でした。
さらに、2025年は1~10月のみでの集計となりますが、その10カ月間だけでも2024年間のSKU数を上回っている細分類は12分類ありました。

 それぞれ見ていただくと、価格改定に伴うJAN変更によって金額・SKU数も増えているカテゴリーもあれば、冷凍食品やRTD、トレンドのグミのように、各メーカーの商品展開によって市場が拡大していると考えられるカテゴリーも見受けられます。
なお、グミに関しましては過去の記事で深堀もしていますので、是非併せてご覧ください。
vol.179『9月3日は「グミの日」、グミの勢いは止まらない?』

【2021年・2024年比】
 続いて、2021年・2024年の比較し、4年間でSKU数が大きく増加した上位25カテゴリーを確認しました。(【図3】)

【図3】
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 「その他冷凍素材」「加工食品ギフト券・他」を除き、確立されたカテゴリーとしては「冷凍ミールセット」「冷凍ラーメン」が金額・SKU数ともに大きく伸長している点が目を引きます。

 中でも「冷凍ミールセット」に着目すると、2021年以降、金額・SKU数ともに右肩上がりに伸長し続けており、SKU数に関しては2025年1月~10月だけでも2024年を上回っています。(【図4】)

【図4】
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 メーカー別の金額シェア・SKU数シェアを2021年と2025年1月~10月を比較してみると下図の通り、簡便需要の高まりもあって4年間で多くのメーカーの商品がスーパーの店頭に並び、選択肢が広がっている様子が伺えます。(【図5】)

【図5】

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 一方で、対照的な動きを見せているのが「オートミール」です。
 SKU数は2021年から2024年にかけて大きく増えているものの、金額は2021年比で90.8%と落ち込んでおり、「冷凍ミールセット」や「冷凍ラーメン」とは異なる興味深い動きが見られます。(【図6】)

【図6】

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 時系列で見てみると、金額では2022年がピークとなっている一方、SKU数では2023年まで増加しています。コロナ禍で注目を得たあとでブームが落ち着き、今度は昨今の値上げラッシュで嗜好性のあるオートミールは買い控えが起きている、と考えられるでしょうか。

【図7】

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 メーカー数は金額・SKU数ともに増えており、シェア争いが激化している様子も特徴的です。オートミールの動向については短期的な動きだけでなく、中長期的な視点での分析が重要と言えるでしょう(【図7】)。

 もっとカテゴリーを深堀していくとよりたくさんの発見がありそうですが、今回はSKU数の推移を食品全体から特徴のあるカテゴリーを見ていく、という趣旨で記事を書いてみました。
 RDS市場データでは、食品・日用品カテゴリーを売上や数量だけでなくSKU数のような切り口でも市場を俯瞰できます。様々な角度からの分析で、より立体的な市場理解に繋がるのではないでしょうか。

 流通業界は年末年始もご多忙のことと存じますが、どうぞ良いお年をお迎えください。


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