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vol.137 『ニンニクを使った商品が好調。もはやニューノーマル?』

 2022年3月、まん延防止措置も全面解除となり約2ヶ月が経ちました。人の流れも戻りつつあるものの、以前のように外食を楽しむ人は、まだ少ないのではないでしょうか? 筆者もそんな一人で、この2年の自粛生活ですっかり「内食」が定着してしまいました。
 そんなテレワークなどの新しい働き方の浸透から増えた「内食」機会に合わせて、伸びてきた商品群のひとつに「にんにく」があります。まん延防止措置の全面解除後も勢いが止まらず、加工食品カテゴリーで、にんにくを使った商品の販売が広がってきています。今日はまだまだ伸びつつある、にんにくパワーにフォーカスしてみたいと思います。(データは、弊社市場データRDS06スーパー全国を使って分析しています。)

■初の国内感染者確認から急拡大拡大。以降も右肩上がり。
 まずはMy属性機能を使って以下のように属性を作り、にんにくに関する商品を『主に料理の材料として使う用途』の“チューブにんにく類” と 『主に調理品としてのそのまま使用、食べる用途』の“にんにくフレーバー商品”に分けて、直近、2年間の実績を見てみました。

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(図1)

(RDS06スーパー全国:2020年4月~21年3月、2021年4月~2022年3月 100店舗当たり金額)

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「チューブにんにく類」、「にんにくフレーバー商品」ともに加工食品 全体の伸び率より、上回っています。 特に2020年4月~2021年3月の1年間は、いずれも前年120%を超えており、大きく伸びていることが わかります。
 この2つを時系列で詳しく見たものが図2となります。コロナ前からの推移が分かるよう2019年10月 からの見てみました。

(図2)

(RDS06スーパー全国:2019年10月~2022年3月 100店舗当たり金額推移)

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 国内感染者が確認された2020年2月ごろから、「チューブにんにく類」「にんにくフレーバー商品」ともに一気に売上が上がっています。テレワークなど在宅ワークが増えはじめ、外出自粛の時期と重なります。
 1回目の緊急事態宣言が発令された4月をピークに下降傾向にありますが、おそらく買いだめや、家庭内ストック消費の影響かと思われます。下降気味といえ、それでもコロナ以前(2020年1月以前)よりも高く推移しています。
 その後も、「チューブにんにく類」は堅調に高い水準で推移。「内食」ニーズに定着したと言えるのではないでしょうか? また「にんにくフレーバー商品」については、さらに伸び続けます。
2回目の緊急事態宣言あたりから再び拡大。4回目の緊急事態宣言後の2021年8月に売上ピークを更新。さらに、まん延防止措置が発令された2022年1月から急拡大。2022年3月に売上ピークを再更新しています。

■好調な売上に比例して、SKU数も増えている。

 「にんにくフレーバー商品」は、なぜこんなに売上が拡大しているのでしょうか? 図1と同じ期間で、販売実績のあるSKU数の推移をグラフにしてみました。2回目の緊急事態宣言以降、売上金額と比例して、販売SKU数も増えてきていることが分かります。
 消費者のにんにくニーズが高まる中、商品パッケージに「にんにく」や「ガーリック」と表示されている商品を手に取る機会が増えたためと考えられます。

(図3)

(RDS06スーパー全国:2019年10月~2022年3月 販売実績SKU数推移)

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■新商品が貢献度は高い

 販売SKU数の増加・売上増加の裏には、新商品の貢献度が挙げられると思います。それが分かるレポートとして、さらに「にんにくフレーバー商品」を2020年2月以降の発売日の商品(20年2月以降 発売商品)と、それ以外(既存品)で分けて、売上推移と20年2月以降 発売商品の売上比率をグラフ(図3)にしてみました。
すると2020年2月時点では、売上比率が1.5%だった(20年2月以降 発売商品)が、2022年3月時点では、44.8%にも上っています。
この図から、新商品の貢献度、展開の重要性が伝わったのではないでしょうか。

(図4)

(RDS06スーパー全国:2019年10月~2022年3月 100店舗当たり金額推移)

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また20年2月以降 発売商品で、直近1年間のトップ20のランキングレポート(図5)は、以下の通りです。  新商品の中でも、特に売上貢献度が高かった商品と言えるのではないでしょうか?

(図5)

(RDS06スーパー全国:2021年4月~2022年3月 品揃えランキング)

(My属性 にんにくフレーバー商品2020年2月以降 発売商品)

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■にんにく商品は、ニューノーマル。

 My属性でグルーピングした「にんにく」に関する売上推移を見てきました。コロナ前と後では販売金額、販売SKU数の両方上がっており、以前より高い水準になりつつあります。
 また、世間の流れから、今後もマスク着用の習慣化、一定企業での常時テレワーク化などは残っていくものと考えられることから、にんにくを喫食することのマイナス要素は薄らいでいくと推測されます。もうニューノーマルと呼んでもよいのではないでしょうか?

また、このようなトレンドと掴むのに重要な役割を担ってくれるのが“新商品”の存在です。

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