トレンド
vol.129 『「今日は寒いから○○食べよ!」』
ここ数年一気に寒くなることが増え、秋はどこにいってしまったのだろうと感じる方も多いのではないでしょうか?子供の頃はだんだん気温が下がり、それに合わせて着るもの・食べるものを順々に寒さに適応させていく流れだったと思いますが、今や「春夏冬」となってしまい、急に寒くなってクローゼットの奥にしまってある上着を引っ張り出すのに一苦労、しまい込んだ冬服が見つからず諦めて夏の装いでヤセ我慢する、なんていうことを経験された方は多いと思います。食べるものも同じで、秋には美味しい物がたくさんありますが、急に寒くなると一足飛びに冬に美味しいものが食べたくなります。そこで今回はRDS市場データの日別POSを使って、気温と売り上げの相関を調べてみました。
マーチャンダイジング・オンが提供するRDS市場データは日別POSも標準装備となっており、弊社HPにて大変好評を頂いております「毎日更新!今売れている話題の新商品TOP3!」(今売れ)も同じデータを使っております。
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今回は分析カテゴリを選定するにあたり、マーチャンダイジング・オン社員に「寒くなったら食べたくなるものは?(複数回答可)」というアンケートをとりました。するとやはりというような以下の結果となりました。
1位・・・鍋 35票
2位・・・おでん 28票
3位・・・クリームシチュー 15票
その他・・・ミルクココア・グラタン・ドリア・ラーメン・中華まん・ロールキャベツ・ポトフ・アイス(乳脂肪分多め)・辛い物・モンブラン・イチゴ味のもの・コーンポタージュ・とにかく温かいもの 他
TOP3は鉄板ですが、その他に関してはバラエティーに富んだ回答をもらいました(笑)やはり寒いときには湯気がゆらめく温かいものが食べたくなりますよね。
そこで、東京で最近急に気温が下がり、11月下旬並みの寒さとニュースにもなった2021年10月17日(日)前後のTOP3の売り上げを、気温変動と一緒に見ていきたいと思います。
■【参考】2021年10月10日~20日の気温推移
こうしてみると、この短期間に前日から7℃以上気温が下がり、そこから全く上がらず差が1℃もなかった17日(日)や、そこからさらに気温が下がった寒さの底の19日(火)、最高気温と最低気温の差が10℃以上あった20日(水)など気温が目まぐるしく変動しているのが分かります。それでは、アンケートTOP3のカテゴリに関して、気温と売り上げの相関はでたのでしょうか?
■商品売上状況(RDS首都圏・2021年10月10日~20日)+気温推移
※分析条件・・・以下の条件でグルーピング
鍋つゆ・・・JICFS・つゆカテゴリーで商品名称に「鍋」がふくまれるもの
おでん・・・JICFS・加工食品カテゴリーで商品名称に「おでん」がふくまれるもの
クリームシチュー・・・JICFS・インスタントシチュー&調理済みシチューで商品名称に「クリームシチュー」がふくまれるもの
日別POSでみると、気温と寒くなったら食べたくなる食品は鍋・おでんで顕著に相関が出ています。寒さを感じる条件(前日との最高気温の落差・当日の最高/最低気温の差がないなど)が揃った17日は、日曜日というのも相まってか、3カテゴリで前日比の約1.5倍の売り上げを上げており、また11日間で一番寒かった19日(火)も平日ながら売り上げを伸ばしています。一方で最高気温と最低気温の差が一番大きかった20日(水)は日中が前日より7℃以上高かったこともあってか、売り上げはそこまで伸びずでした。そのような中、クリームシチューはあまり気温の影響を受けていないように見えます。これは仮説ですが、鍋やおでんは急に寒くなったときに手軽に作れる、クリームシチューは下ごしらえが必要な材料が多いので寒さが続いたときにしっかり準備して作る、などのイメージを消費者がお持ちなのではないでしょうか?これから寒さが続くような季節になったときに、改めて推移など見てみたいと思います。
次に売り上げの大半を占めている、鍋つゆのランキングが日曜日同士の比較でどのような売り上げになっているのかを見てみます。
■鍋つゆランキング(RDS首都圏・2021年10月10日(日)VS 17日(日))
top20
↓
こちらは売り上げを大きく伸ばした17日のTop20の商品のうち、実に17商品が前曜日比200%越えとなっています。
参考までに、気温に反応しそうなビールカテゴリで同じ分析をしてみました。
■ビールランキング(RDS首都圏・2021年10月10日(日)VS 17日(日))
top20
↓
※「サッポロ 冬物語」シリーズは10月12日新発売の商品です
こちらは逆にほとんどの商品で100%を割ってしまっています。やはり温かいもの冷たいものはその日の天気・気温に左右されています。
このように寒いときに売れる/売れないカテゴリというのは皆さんそれぞれイメージをお持ちかと思いますが、日別単位で気温と組み合わせる具体的なデータで示すと、伝え方が大きく変わってくるかと思います。ご自身が担当しているカテゴリーで気温による変動がどのように影響が出ているかを調べてみると、今後の天気予報の見方が変わるかもしれません。
現在RDS市場データは2日前の日別POSを毎日更新しています。気温以外にもハレの日のアイテムはいつから動き始めるのか(ハロウィン・クリスマス・年末年始など)、対象カテゴリーがどのような動向なのかを把握して、仕掛けるタイミングを計ってみてはいかがでしょうか?
現在RDS市場データは無償お試し(メーカー・卸様限定)も受け付けております。本コラムをご覧になってRDS市場データが気になった方はお気軽にお問い合わせください!
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