vol.127 『世の中の流行に合わせて関連商品売上推移を見てみよう』

鬼滅の刃・・・マンガやアニメに関心がない方もこの単語をよく耳にしていると思います。2016年2月に週刊少年ジャンプで連載開始し、2020年5月に最終回を迎えた漫画ですが、2020年10月に公開された劇場版「鬼滅の刃」無限列車編は興行収入日本一の映画となりました。

ものすごい人気の鬼滅の刃、関連商品の売上はどのような状況なのでしょうか？
この鬼滅の刃を含めたここ数年のキャラクター人気を、RDS市場データMy属性機能を使い売上金額構成比推移を見ていきます。
売上金額と対比させるとより実情把握できますが、ここでは売上構成比のみで簡略的見ることにします。

My属性・・・
加工食品、菓子類、飲料･酒類の食品全カテゴリから、商品名にあるキャラクター名称ごとにグルーピングした。

■2014年
1月に放送開始した妖怪ウォッチが5月から急激に構成比を拡大しました。当時は凄まじい人気で関連商品は店頭欠品を起こしていたことを覚えています。

■2016年
2014年12月には39.6％だった妖怪ウォッチは、2016年は10％前後に落ち着きました。
2016年7月にポケモンGOアプリが配信スタートされ、世界で爆発的な人気となりました。そのポケモンですが、7月～9月で10％を上回っているものの、ポケモンGOの人気の高さほどには関連商品の売上には影響がなかったようです。その理由は恐らくポケモンGOが大人に人気だったからではないでしょうか。
ここで注目したいのが、アンパンマンです。約70％の構成比があり、2014年に妖怪ウォッチが登場してくる前の水準にほぼ戻っています。
また、2016年2月に鬼滅の刃は連載開始していますが、関連商品の売上はまだありません。

■2018年
妖怪ウォッチは2018年3月でアニメ放送終了しました。それと共に構成比もシュリンクし5月には売上はほぼない状態となりました。
そしてアンパンマンは2018年は常に70％以上の構成比を保っています。強いです。
2018年も鬼滅の刃の売上実績はほぼない状態です。

■2020年
鬼滅の刃の登場です。この年の5月に漫画は最終回を迎えました。それがきっかけなのか、5月に16.6％と大きく構成比を伸ばし、10月には36.4％となります。10月は映画公開があり、構成比を拡大しました。
また、ここまで2014年から2000年までを2年刻みで見てきましたが、プリキュアに触れていません。プリキュアの大きな特徴としては、どの年も12月の構成比が1年で最も高くなることです。クリスマスプレゼントに使われることが多いキャラクターだと考えられます。

※ダイドードリンコ(株)から10月に発売された「鬼滅」缶コーヒーが大ヒットしましたが、通常品と同一JAN同一商品名のため実績に上記棒グラフには含まれていません。しかし、このブレンドコーヒー缶の単品売上実績をみると10月は9月の約5倍の売上になっていることが分かり、鬼滅の刃の人気の凄まじさがここでも分かります。

■2021年
2021年は6月までの推移を見ますが、少し話は変わって、弊社はTwitterで「今売れランキング」では毎日新商品の売れ筋を発信しています。最近こちらでは呪術廻戦の商品をよく見掛けるようになりました。鬼滅の刃の次は呪術廻戦？ということで、2021年1月～6月は呪術廻戦も入れてみてみましょう。
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