トレンドのアイコン

トレンド

vol.124 『ヨーグルトはやっぱり機能系?それとも・・・』

 昨今まだまだ収束しないコロナ禍で、皆さんは“健康”について意識をし、実際に健康法を取り入れるなど、何か実践されていることはあるでしょうか?外での運動もままならないので、筆者は今まで以上に野菜を多く摂取するなど“食”のあり方を意識し、実践するようになりました。やはり体内の健康がまずは一番かなと思っているところもあり、最近メディアで良く目にする『腸活』のような行動を無意識にしているのかと思います。
 腸内を整えるというと、思いつくのがヨーグルト。さらにコロナ禍では“免疫強化”に注目が集まり、需要が高まっていることは皆さんもご承知のとおりかと思います。
 しかし、ここ直近では少し落ち着きを見せてきているとも、複数メディアで目にするので、現状のヨーグルト市場を見てみました。

 まずRDS市場データから全体の動向を確認します。

【分析条件】
◆対象カテゴリ:菓子:ヨーグルト(JICFS分類)
◆実績:100店舗当たり販売金額
◆分析期間:2018年1月~2021年4月
      2021年は1月~4月実績

図1

trend124_1.png

図2

trend124_2.png

 2018年からの市場全体の動きを見るとコロナ禍で需要が高かった2020年を含めてもあまり大きな変化はなかったことがわかります(図1)。
 2021年の1~4月を2019年と比較してみると101.3%とコロナ前の実績に戻り落ち着きを見せてきたということかと思います。個人的にはもう少し市場全体も拡大していると想像していたので意外でした。
 コロナ禍ということもあるので、ヨーグルトの中でも免疫を強く押し出した商品は伸びていると思うので確認してみます。ヨーグルトと機能系(免疫・健康)のヨーグルトとその他にグルーピングしました。

【分析条件】
◆対象カテゴリ:菓子:ヨーグルト(JICFS分類)
◆実績:100店舗当たり販売金額
◆分析期間:2018年1月~2021年4月
      2021年は1月~4月実績
◆区分条件:POS分析ツールPlano-POSのMy属性機能を使い下記条件でグルーピング
     ・機能系:R-1・iMUSE・ビフィックス・ロイテリ・ガゼリ菌等の商品名やブランドで免疫うたったものとその認知が強いもの)
     ・上記以外をその他

trend124_3.png

 やはり、機能系は2020年のコロナ禍で大きく伸長していることがわかりました。(図3青枠)直近の2021年1月~4月を19年比を見ると微増といったところですが(図3緑枠)、その他ヨーグルトと比較すると支持されているのがわかります。

 次に2021年1月~4月の上位商品を調べてみました。

【分析条件】
◆対象カテゴリ:菓子:ヨーグルト(JICFS分類)
◆実績:100店舗当たり販売金額
◆分析期間:2018年1月~2021年4月
trend124_4.png

 上位20位までのランキングを見ると、前記にまとめた免疫や整腸を強く押し出したものが上位にあがっています(図5)。
 このランキングを見てヨーグルトの基礎機能として免疫や整腸は認知されているからなのか、またR-1等名称がその役目を担っているのか、あまり機能を前面に押し出したキーワードは無く、逆に低カロリーや、脂肪0等のダイエット系のキーワードが目に入りました。(図5黄色)。
 そこで少し視点を変えダイエット系のヨーグルトを深堀してみてみることにしました。

【分析条件】
◆対象カテゴリ:菓子:ヨーグルト(JICFS分類)
◆実績:100店舗当たり販売金額
◆分析期間:2018年1月~2021年4月
      2021年は1月~4月実績
◆区分条件:POS分析ツールPlano-POSのMy属性機能を使い下記条件でグルーピング
     ・ダイエット系:糖質・脂質・カロリー・豆乳等、のキーワードで集計。機能系でも前記文言が含まれた場合はダイエット系に含んだ
     ・機能系:上記を除くR-1・iMUSE・ラクトフェリン・乳酸菌、商品名やブランドで免疫や整腸の特性をうたったもの
     ・上記以外をその他

図6

trend124_5.png

 上記表(図6)を見ると、ダイエット系をはじめ他属性も構成比の変化があまりないことが確認できます。ダイエット系は平均約23%と機能系と同じくらいに確固たる地位を築いているのがわかりました。
ダイエット系をさらに展開してみました。
【分析条件】
◆対象カテゴリ:菓子:ヨーグルト(JICFS分類)
◆実績:100店舗当たり販売金額
◆分析期間:2018年1月~2021年4月
      2021年は1月~4月実績
◆RDS06データは2017年5月~実績を収録しているため、2018年の前年比は除く

図7

trend124_6.png

 商品名からタイプ別に分解してみると、糖分・糖質オフと植物性の属性は堅調に実績を上げていることがわかりました(図7)。特に糖分・糖質オフのキーワードについては2020年のコロナピーク後も大きく伸長していることがわかります。
 仮説ですが、ヨーグルトは定期的に摂取する方が多いので、糖質やカロリー等気にされる方が多いのではないか、また健康を意識されている方はさらに糖質やカロリーなどを気にされているのではと思いました。
 植物性のヨーグルトについては健康の意識に加え、昨今のSDGsの観点からも注目されているので、実績が伸びているのではと思います。
 この結果を踏まえ、ヨーグルトカテゴリの品揃えや消費者に伝わりやすい棚割りを改めて検討し、更にカテゴリの活性化を試みてみるのはいかがでしょうか?

 今回の例から、ダイエットという切り口がコロナ禍において注目されていることを数値がすることができました。
 他のカテゴリでも日常的に消費する商品は『ダイエット要素』をキーに、是非商品を提案してみたら、消費者に響いて実績があがるかもしれません!!

【参考:ダイエット系上位20商品】
【分析条件】
◆対象カテゴリ:菓子:ヨーグルト(JICFS分類)
◆実績:100店舗当たり販売金額
◆分析期間:2018年1月~2021年4月
trend124_7.png


市場POS RDSデータを活用することで、市場動向を把握することができます。
※さらに詳しい資料・細分類でのランキングデータをご希望の方はこちらから
↓↓↓

サンプルデータ申込み


お問い合わせ

    • ご購入前のお問い合わせ   :
    • 03-6908-7878
    • 保守契約に基づくお問い合わせ:
    • 03-6908-7817

受付時間 9:00-18:00
(土日祝日・年末年始・当社休日を除く)

ページトップへ