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vol.122 『立地特性から見た売れ筋商品の違い』

 2021年も3ヶ月が過ぎ、昨年の新型コロナウィルス影響での外出自粛が全国的に広がってから約1年が経とうとしています。昨年、外出自粛・テレワーク普及で内食需要の高まりから、スーパーマーケット様において全体的に追い風となりましたが、そんな中、人出が制限され苦戦を強いられたのは、駅前立地の店舗様ではないでしょうか。
ちょうど1巡を迎える時期でもあるため、立地という視点から2020年の動向を振り返りたいと思います。

■全国的にスーパーマーケット業態は好調。立地別には?

図1は、RDS06スーパー 全国での2020年2月~2021年1月の累計実績です。 加工食品、菓子類、飲料・酒類の3カテゴリーともに前年越え。3カテゴリー合計で106.9%と大変好調だったことが伺えます。
(図1)

※上位30位

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 では、弊社 商圏POSを使って、今回のテーマである立地別に分解してデータを見てみます。 商圏POSでは、『駅前』と『駅前以外』という2つの立地特性でパネルデータを提供していますが、その2つに分けてみると、『駅前』が104.6%、『駅前以外』が107.2%と、立地によって伸び幅に大きく差があることが分かります。

(図2)

(RDS06商圏POS:駅前・駅前以外 2020年2月~2021年1月 実績推移)

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これは、人出の制限によって、足元商圏以外での来店者が減少してしまった影響が大きいのではないでしょうか。

■菓子類が 『駅前』と『駅前以外』に乖離が続いている。

 続いて、もう少し掘り下げて見てみます。大分類(加工食品、菓子類、飲料・酒類)ごとに分けて、『駅前』と『駅前以外』を比較してみます。
図3は、上記3カテゴリーの前年比を時系列にグラフ化したものになります。
(図3)

(RDS06商圏POS:駅前・駅前以外 2020年2月~2021年1月)

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加工食品については、『駅前』、『駅前以外』ともに同じように推移していますが、菓子類、飲料・酒類は、昨年の緊急事態宣言以降から、『駅前』の方が『駅前以外』に比べ、前年比が下回った状態が続いているのが分かります。飲料・酒類については、乖離幅が縮小傾向にあるようですが、菓子類については、依然として乖離幅が縮まっていないように見られます。

■ 『駅前』と『駅前以外』で何が違う?

 この菓子類の乖離幅は、どこに違いがあるのでしょうか? 売れ筋商品に違いがあるのでしょうか?主要な細分類ごとの売れ筋トップ10を比較してみたいと思います。
共通点として言えるのは、大袋タイプの販売に差があるという点が言えるかと思います。

■スナック(ビッグバッグ、100g以上の商品を色付け)
  『駅前』 : 『駅前以外』 = 2sku : 2sku   ※ただし、ランキング順位に格差が。
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※画像をクリックすると大きな画像が別ウィンドウで開きます

 

■米菓(規格が100g以上、もしくは20枚以上を色付け)
  『駅前』 : 『駅前以外』 = 5sku : 7sku
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■チョコレート(100g以上 もしくは大袋、10袋以上を色付け)
  『駅前』 : 『駅前以外』 = 5sku : 7sku
  trend122_6.png

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■ 商圏特性に合った売場展開が求められている?

 今回は、立地という特性から売れ筋商品の違いをご紹介致しました。コロナ禍で外出自粛が広がる中で、人の流れやお客様の購買行動など、今までにない変化が生じており、改めて足元商圏を“知る”ということの重要性が増していると感じています。
 この記事が、そんな“知る”きっかけになればと思います。


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