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vol.115 『コロナ禍での滋養強壮関連(指定医薬部外品)の動向について』

コロナ禍、どのようにお過ごしでしょうか。

非常事態宣言も解除され、少しずつですが平常に戻りつつ感がありますがまだまだ油断できない状況が続いています。

新型コロナウイルスの感染拡大は人々の生活スタイルを変え、在宅勤務の増加によって内食需要は高まり、免疫力を高めようとする健康志向の人も増加したと思います。

そこで今回、食品並び飲料についてRDS POSデータで調べて見ました。

食品業界もコロナ禍の影響を受けていますが、逆にコロナ禍が追い風となっているカテゴリーに注目してみました。

まず初めに今年の7月並び1~7月の主要カテゴリーでスーパー(全国)とドラッグ(全国)の売上を見てみましょう。

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1~7月でドラッグとスーパー両方で前年を捉えていないのは、滋養強壮関連となっています。
本当に滋養強壮関連商品はコロナ禍に於いて、売れていないのでしょうか。

コロナ禍に於いて内食商材の需要が増加していますが、もう一つ免疫力を高める商材も需要があっても不思議ではありません。

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1~7月で滋養強壮関連は緊急事態宣言中の4月・5月と他の好調カテゴリーと比べ極端に前年比を落としています。

4~5月の売上不振が1~7月では大きく影響が出たと考えられます。




そこで今回、滋養強壮関連についてもう少し詳しく調べて見たいと思います。

始めに滋養強壮関連商にはどのような商品がランキングしているか見てみましょう。(売上高ベスト20)

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TV等で良く見かける商品がずらりと並んでいますね。
スーパとドラッグでは少し売れ筋商品が異なるようです。

今回は売上高でなく、販売指数でスーパ全国とドラッグ全国を調べてみました。

(販売指数とは期間平均を100とした場合の指数)

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滋養強壮関連はスーパー全国では緊急事態宣言解除後の販売指数は他のカテゴリと比較すると6・7月と急激に高くなっています。




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ドラッグ全国でもスーパー全国同様、緊急事態宣言解除後の販売指数は6・7月と高くなっています。

在宅勤務の増加による内食需要で4・5月は「滋養強壮関連」を除き、どのカテゴリーも販売指数が軒並み高くなっています。 しかし6・7月は滋養強壮関連以外のカテゴリーは横ばいか下降傾向にありますが滋養強壮関連の販売指数は急激に高くなっています。

次に週別で見てみましょう。

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8月に入っても滋養強壮関連は販売指数は高くなっています。

今後も人の動きが活発化すると滋養強壮関連商品は需要が増えるのではないでしょうか。




非常事態宣言の影響を見る為、更に2019年度と2020年度のスーパー全国とドラッグ全国の同期間の販売指数を比較してみました。

スーパー全国
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スーパー全国では、5月の指数は前年と比べ20.4ポイント落としていますが6.7月と前年を捉えています。

ドラッグ全国
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ドラッグ全国に於いても、スーパー全国と同様の数値を示しています。

本来の販売指数は、年間平均を100とした指数を意味します。
そこで参考までに2019年度のスーパー全国とドラッグ全国の滋養強壮関連販売指数を見てみました。

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2019年は8月・9月が販売指数は両方とも高い数値を示しています。

2020年の緊急事態宣言で4・5月の落ち込みは残念ですが、8・9月を回避できたのは滋養強壮関連商品にとって幸いとも言えます。

この様に緊急事態宣言中と解除後でカテゴリーの動向を売上高だけでなく、販売指数を見ることで新たな気付きが見えることがあります。

滋養強壮関連は前年比を捉えていない(売れていない)では無く、緊急事態宣言解除後に早々販促(資源投入)等を行なったかで売上が変ったと思います。(実際行われた結果かもしれませんが‥‥)

次に新型コロナの影響の他に、天候・災害による影響も参考までに調べて見ました。

以下の文は国土交通省 気象庁による「6~8月の天候」の抜粋になります。

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7月は沖縄・奄美を除き平均気温は6月と比べてもかなり低くなっています。

8月は太平洋高気圧が日本を広く覆い、連日の猛暑日となりました。。

次に、外出の増減と、滋養強壮関連トレンドの関係性をコロナ・豪雨災害・猛暑などの影響を考慮しながら調べて見ました。

エリアとして、7月豪雨災害に遭った九州、その近くのエリアだけれども豪雨災害といかなかった中四国、首都圏の比較をしてみました。

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更に、コロナの外出自粛影響を分かりやすくするため、2019年と比較してみました

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7月は豪雨に襲われた九州では、販売指数は97.6%と落ち込みましたが、他のエリアでは高い値になっています。

以上の事をまとめると7月の低温・長雨でも豪雨災害に遭った九州をの除けば、天候の変化にはさほど影響を受けていないと言えないでしょうか。

8月指数の高さは猛暑により免疫力を高めようとする健康志向が考えられます。

首都圏・中四国等の指数が高いのは、やはり新型コロナによる緊急事態宣言での活動範囲の縮小から徐々に6・7・8月と活動が活発化したことも一つの要因と言えるとでしょう。

一日も早くコロナが終息することを願うばかりです。


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