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vol.104 『コロナ禍で「カレー」の動向は?』

 新型コロナウィルスの影響で、全国で外出自粛、テレワークが進んだ中、スーパーやドラッグストアといった小売業では、生活者のライフラインを守るべく様々な努力をされ営業して頂いています。
 そのような状況下で、様々な商品が売れています。その中でも今回は、『インスタントカレー』、『調理済カレー』の動向についてレポートしたいと思います。。
 『インスタントカレー』は『ルータイプのカレー』、調理済みカレーは、『レトルトカレー』のことを指します。調理済みカレーより、レトルトカレーの方が馴染みあると思いますので、以降、『調理済みカレー』を『レトルトカレー』と言い換えてレポート致します。

■2月24日週、3月23日週に山。インスタントとレトルトの比率が逆転。
 図1は、インスタント、レトルトカレーの週次実績推移です。小中高校へ休校要請がなされた2月24日週、3連休前の外出自粛要請がなされた3月23日週に大きな売上の山が出来ています。これから自宅中心の食事となる中、家庭内ストックの確保に動いた時期であり、インスタント、レトルトカレーともに消費者が買いだめをした結果と思われます。

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また、『インスタントカレー』と『レトルトカレー』の構成比(図2)を見てみると、山が出来た2月24日週と3月23日週は、『レトルトカレー』が、『インスタントカレー』の構成比を上回っています。
保存ききも調理も簡単な『レトルトカレー』に消費者が集中した結果と推測されます。

■インスタントはファミリー層? 甘口が突出。
 山が出来た2週で構成比を落とした『インスタントカレー』ですが、売上的には上がっています。では 主にどういった客層が購入しているのでしょうか。 『インスタントカレー』についてMy属性機能を使って、『甘口』と『甘口以外』とでグルーピングして分析してみました。
図3は、それぞれの販売指数を表していますが、『甘口』が、『甘口以外』と比べて、2月24日週が大きく伸びていることが分かります。
このことから、2月24週の『インスタントカレー』の主な購入者は、小さな子供を持つファミリー層の購入が多かったのではと推測されます。

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■自粛が進むにつれ、『インスタント、レトルトカレー』共に単価が上がっている。
 特に『レトルトカレー』は、500円以上の構成比が上昇。

図4は、『インスタントカレー』『レトルトカレー』の平均売価の推移を表しています。2月24日週を底として、両カテゴリーとも、右肩上がりで推移しています。
インスタントカレーの売価推移については、チラシ・特売自粛の影響で、定番比率が上がったと推測されますが、様々な価格帯のある『レトルトカレー』に関しては、どうでしょうか。

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『レトルトカレー』を価格帯別に分析、500円以上の販売構成比を表(図5)にしたところ、徐々に上がってきていることがわかります。
販売構成比はまだまだ低いですが、自宅で過ごしていく中で、食事のマンネリ化から『おいしいもの、いいものが食べたい』と消費志向が徐々に単価推移に反映されていったと思われます。
GWの5月4日週は、まさに『外出できないから、家で少し良いものを』という傾向がみられるのではないでしょうか。

■今後は、レトルトカレーの高単価商品の売上拡大・維持がポイント
 緊急事態宣言も全面解除となり、少しずつ人の往来も戻っていくなか、スーパー、ドラッグストアといった小売業は、今後苦戦が予測されます。
しかしながら、今回のような『レトルトカレー』は、高単価商品の販売が上がったということは、リピート客を獲得するチャンスでもあると思います。
一度購入されたお客様からリピートして頂けるような施策を、是非とも検討してみてはいかがでしょうか。

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