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vol.79 『「リッツ」と「ルヴァン」あなたはどっち派??』

最近、スーパーの菓子売場で2つのブランドの商品を目にしませんか?
モンデリーズ社のブランド「リッツ」とヤマザキビスケット社の「ルヴァン」。
今回は、この2ブランドの市場アプローチに着目したいと思います。

「リッツ」といえば、日本ではヤマザキビスケット社(旧ヤマザキナビスコ社)が、1971年から製造・販売していた商品。16年8月末をもってモンデリーズ社とのライセンス契約が終了したため、「リッツ」は以後、日本法人であるモンデリーズ・ジャパン社が、海外で製造された商品を輸入・販売しています。
旧ヤマザキナビスコ社は、ヤマザキビスケット社と社名変更し、新たに「ルヴァン」というブランドを販売開始し、現在に至っています。

この2つのブランドが上市されて約1年半。市場パネルのRDSをデータソースとして、ユーザーが自由にグルーピングできる「My属性」機能を使って、ブランドシェアを時系列で見てみました。

■16年8月末で旧リッツが販売終了。16年9月よりルヴァン販売。

販売開始3ヶ月で、ルヴァンが6割近くまでシェアを確保。その後、順調にシェアを伸ばし続け、17年4月には66.9%、リッツとのシェアをダブルスコアまで伸ばしました。
一方、リッツは一時、33%まで落ちたシェアですが、現在、徐々にシェアを戻していき、2018年3月まで46.7%と巻き返しを見せています。

(データ元:RDS全国 2016年5月~2018年4月
My属性(リッツ・ルヴァンブランド)で絞り込み)
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■両社の戦略の違い(品揃え重視の「ルヴァン」、売れ筋重視の「リッツ」)

ブランドシェアで比べて見てみましたが、それぞれ単品での販売ランキングを追ってみました。直近6ヶ月のそれぞれのブランドのランキング推移を出してみました。
(ピンク色=ルヴァンシリーズ、青色=リッツシリーズ)
ルヴァンは15sku前後。ファミリーユースの箱タイプ、パーソナルユースの袋タイプ、 などシーン別に品揃え重視でシェアを奪う戦略。
一方、リッツは5sku前後で、ブランド力を発揮した売れ筋重視。
といった感じを受けます。

(データ元:RDSスーパー全国 2017年11月~2018年4月 単品ランキング
My属性(リッツ・ルヴァンブランド)で絞り込み。)
trend79_2-1.png trend79_2-2.png

■2ブランドのカテゴリー貢献は?

両社、違った商品戦略で、市場へアプローチしていますが、リッツ1ブランド時代から比べての売上全体ボリュームはどうなったのでしょうか?
2016年7月~2018年4月までの実績を各ブランドの売上推移を見てみました。
ルヴァンが販売開始された16年9月以降、波はあるものの全体的には右肩上がりで推移しています。
両社とも消費者ニーズを捉え、それぞれ商品戦略で、我々消費者への購買接点を増やした営業努力の結果ではないでしょうか。

(データ元:RDSスーパー全国:2016年6月~2018年4月
My属性(リッツ、ルヴァンブランド)の合計)
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皆様の業界に置かれても、自社シェアは気になるところかと思います。またシェアだけでなく、自社が置かれているマーケットがどのように変化しているのか。市場データを活用して、競合他社の動向、自社製品の販売戦略に役立ててみてはいかがでしょうか。
「リッツ」と「ルヴァン」、今後も両ブランドの良さを発揮して、さらなる市場活性化に期待したいと思います。


市場POS RDSデータを活用することで、市場動向を把握することができます。
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2018年6月13日 10:12

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