vol.59 『さまざまな消費の動向を探る（My属性活用）』

「季節」や「トレンド」を図る上では複数カテゴリーより、大局的に数値を見ることはとても重要です。
Plano-POSではユーザーが商品名称や任意の商品で属性のグループ付けが可能な『My属性』 機能が使用可能となっています。複数カテゴリーが分析可能なRDS市場データをもとに分析したこの秋に実施された2点の事例を見ていきましょう。

事例１：『B-1グランプリ』の影響度は？

毎年風物詩となっているB-1グランプリ。今年は10月3日、4日 青森県は十和田市にて開催されました。このイベントが流通業界に与える影響度はいかがでしょうか。
富士宮焼きそば（静岡県：第1回・第2回グランプリ）、横手焼きそば（秋田県：第4回グランプリ）、太田焼きそば（群馬県）の3大焼きそばに、なみえ焼きそば（福島県：第8回グランプリ）を加えた4大ご当地焼きそば、そして今年優勝の勝浦タンタンメンを含め一グループにした『My属性』で販売指数を出力しました。

まず、開催エリアのRDSスーパー東北で分析をしてみました。
基本的には当週（9月28日週）を軸に前後１か月間にほぼ売上が集中していることが分かります。地元での開催という事で、応援消費の効果が指数に現れていると思われます。

４大ご当地焼きそば ＋ 勝浦タンタンメン　販売指数推移（RDS東北 2015年8月31日週～12月7日週）

次に今回B-1グランプリで優勝した千葉県があるRDSスーパー京浜で分析をしてみました。

４大ご当地焼きそば ＋ 勝浦タンタンメン　販売指数推移（RDS京浜 2015年8月31日週～12月7日週）

B-1グランプリが開催された1か月後に最大の売上ピークを迎えます。大会という特性上、ふたを開けてみるまではどの県が優勝するか分かりません。その結果、報道がされてから出荷をスタートして、消費者に届くまで少し時間を要したことが見て取れます。
ただし届いてしまえば、優勝エリアの地元という事もあり、ピークの11月2日週のあとも2週間は売上を維持している事が分かります。

次に当週と翌週合計のエリア別比較を見ていきましょう。

売上累計比較・My属性（RDS エリア別　2015年9月28日週～2015年10月5日週）

開催地の青森県（東北）でもなく、優勝県の千葉県（京浜）でもなく、第1回・第2回目の優勝を飾った静岡県、富士宮焼きそばを持つ東海エリアが第1位の大きな売上となっています。初期からの継続したブランディングにより認知された結果と言えるのではないでしょうか。

事例２：ハロウィンに向けて、いつ本格的にスタートを切るか？

今年も大きな話題を呼んだハロウィン。もはや秋の風物詩となっておりますが、ではいつから「ハロウィン」と名前の付く商品の売上が上昇してくるか見ていきましょう。

「ハロウィン」商品　販売指数推移（RDS全国　2015年8月31日週～2015年12月7日週）

9月1週目～本番までハロウィン商品は約2か月高い指数で売上キープを続ける事が分かります。また出荷の関係か、9月28日週（本番のちょうど1か月前）から一旦指数が下がることも特徴的です。
このようにMy属性で、自社カテゴリー以外も含め、大局的にトレンドを掴む事が可能になります。

今回の例に限らず、春夏秋冬それぞれのイベントにどう自社として取り組めるか、またいつから取り組むか、ぜひ意識して心がけていただけると幸いです。

2015年12月25日 17:00