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vol.43 『食べる調味料~「ぽん酢ジュレ」商品を追う』

近年の食べる調味料シリーズですが、昨年話題になった「ぽん酢ジュレ」商品に注目してみました。液体が常識だった「ぽん酢」がジュレになった!ということで、新感覚の食べる調味料として話題を呼んだぽん酢ジュレ商品は、実際にはどのような売上を辿っていたのでしょうか?

2011年2月14日週に「ヤマサ 昆布ぽん酢ジュレ 195g」と「ハウス のっけてジュレ ぽん酢 185g」が同週に立ち上がりました。話題性もあり、新商品の立ち上がりで、大きな売り上げを作りましたが、ヤマサ醤油とハウス食品で大きな差が開いているのがわかります。
これは恐らく、TV情報番組やCMなどのメディア露出の差と思われます。ただ、売上に関しては1ヵ月程で落ち着き、リピーター層のみの売上になっています。こちらに関しても、広告露出の落ち着きと連動しているものと考えられます。

【RDSスーパー全国 2011年2月7日週~2011年7月11日週】

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※クリックすると大きい画像が表示されます


しかし、2011年8月始め頃から状況は一変します。

2011年8月1日週からハウス食品の2商品目「ハウス のっけてジュレ柚子こしょうぽん酢 185g」が、2011年8月15日週からは、この路線に新規参入してきたミツカンからも「ミツカン ぽんジュレ 香りゆず 185g」が発売されました。
この2商品は、それぞれの販促効果により、順調に売上を伸ばします。また、注目すべきは、これらの新商品の販促効果でハウス食品・ヤマサ醤油の旧商品の売上も跳ね上がり、結果、下のグラフのようにぽん酢ジュレ商品全体で、8月で大きな山を作っていることです。
特にヤマサの場合は、特に新しいフレーバーなどはなかった所を、他社製品との相乗効果で売上を大きく伸ばすことができています。
特に目新しい商品の場合は、このような理由で売上が取れることもあるようです。

【RDSスーパー全国 2011年7月18日週~2011年11月14日週】

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さらに、9エリアで4商品で今年の実績を比較してみました。
エリア別でみると、九州が一番の売上を取っています。これは、新商品のフレーバー「柚子こしょう」が、九州発祥の味であることに起因しているのかもしれません。
新感覚の目新しい商品であっても、やはり地域の伝統の味は好まれる、ということでしょうか。

【RDSスーパー9エリア 2011年1月~2011年10月】
※100店舗あたりの販売金額

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商品を単品レベルで検証すると、このように色々な傾向が見えてきます。
例えば、食べる調味料シリーズの「ラー油」各社製品や、醤油の「鮮度の一滴」・「いつでも新鮮」にも同様の相乗効果による売上や伝統回帰が見られるのか?など、検証するのも一興ではないでしょうか。

2012年1月 6日 17:30

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